大阪、石川、愛知、北海道、そして全国へ…生活保護費の違法減額「全額補償」を求める不服審査請求運動が始まりました。
「生活保護基準引き下げは違法」
第二次安倍政権下で強行された過去最大の生活保護基準引き下げを生活保護法違反と断罪し、減額処分の取消しを命じる最高裁判決(2025年6月27日)が出て、まもなく1年になります。
判決を受けて、国は今年3月から違法に減らされた保護費の追加給付を開始しています。総額2000億円、支給対象は300万人に及ぶ、世界的にも前代未聞の大事業です。
しかし、政府の対応策は、私たちが求める「全員に対する全額補償」にはほど遠く、違法とされた「デフレ調整」と別の理由を持ち出して、補償額を約半分に値切るものでした。
また、政府の対応策には、裁判の原告に限って保護費ではなく、慰労金的な性格の「特別給付」を上乗せするとの内容も盛り込まれていました。これは原告と原告以外を分断するものであり、法学の専門家からも「補償額に差をつけるのは生活保護法の無差別平等の原則に反する」との批判が巻き起こっています。
これまでの経緯と政府の対応策の問題点については、NHK「時論公論」清永聡解説委員の解説がよくまとまっているので、ご参考にしてください。
「いのちのとりで裁判全国アクション」は、再提訴を視野に入れ、追加給付に対する不服審査請求運動を開始しました。
5月14日には、弁護団が中心となって「追加給付と不服審査に関する相談ホットライン」が行われ、全国から385件もの相談が寄せられました。
ホットラインの前日の5月13日には、大阪で裁判の原告20人が追加給付を不服として大阪府に審査請求をおこないました。
その後、6月8日には石川県で3人、9日には愛知県で9人、10日には北海道で10人が不服審査請求を起こしています。
不服審査請求は、裁判の原告に限らず、保護費の追加給付を受け取った人なら誰でも起こすことができます。
詳しくは「いのちのとりで裁判全国アクション」のホームページをご覧ください(下記の画像をクリックしてください)。
つくろい東京ファンドのYouTubeチャンネルでは、追加給付と不服審査請求運動について稲葉剛が解説した動画をアップしています。合わせてご覧ください。
2013年からの生活保護費減額処分取り消しを求める「いのちのとりで裁判」は、全国29の都道府県で取り組まれており、原告は最も多い時で計1022人いました。
原告の多くは高齢者で、このたび弁護団が調べたところ、今年5月13日の時点で、1022人中274人の原告がすでに亡くなっていることが判明しています。
紛争を長期化させている国の責任は大きいと言わざるをえません。最高裁の判決が出て1年が経過しようとしている今、改めて国に対し、早期の全面解決を求めていきます。
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